2026年版|大分県のビニールハウス補助金・新設・改修に使える支援制度
2026年版|大分県のビニールハウス補助金・新設・改修に使える支援制度
この記事でわかること
大分県のハウス整備で利用を検討できる補助金・支援制度
※本記事の制度情報は2026年9月時点で確認した内容です。募集時期や対象要件は変更される場合があります。申請を検討する際は、各制度の公式情報や相談窓口で施工予定時点の内容をご確認ください。
※本記事は補助金・融資制度の利用や採択を保証するものではありません。実際の対象可否や申請手続きについては、各制度の実施主体または相談窓口へご確認ください。ハウスの新設だけでなく、既存施設の補修、高温対策、省エネ化、フィルム更新などを対象とする支援もあります。農業者、農業法人、農業者団体などで対象要件が異なるほか、事業規模や産地での取組を条件とする制度もあるため、予定している工事に合うものから見ていきます。
大分県全体で利用を検討できる補助金・支援制度
園芸用ハウス本体や付帯施設の整備には「おおいた園芸産地づくり支援事業」、遮熱・遮光などによる就労環境の改善には「大分県農林水産業就労環境改善補助金」があります。対象となる工事や経営体の要件が異なるため、それぞれの制度内容を踏まえて施工計画を進めます。| 制度名 | 主な対象となる内容 | 大分県での活用ポイント・利用イメージ | 受付・問い合わせ先 |
|---|---|---|---|
| 【大分県】 おおいた園芸産地づくり支援事業 |
【財源:大分県等】【対象者:認定農業者・認定新規就農者等】【用途:園芸施設・機械等】 園芸品目の生産拡大に必要な栽培施設や機械などの整備を支援する制度です。 |
園芸用ハウスや付帯施設の整備に加え、事業メニューによっては栽培施設の移築・補修も対象となります。2026年度には第1回公募が実施されました。施工を予定する時点の募集状況、対象品目、事業要件は、施工地を管轄する振興局へ問い合わせてください。 | 第一相談先:施工地を管轄する振興局 募集状況・対象要件は制度の公式情報または振興局へ問い合わせ |
| 【大分県】 令和8年度大分県農林水産業就労環境改善補助金 |
【財源:大分県】【対象者:売上要件等を満たす県内の農林水産業経営体】【用途:就労環境改善・高温対策】 遮熱・遮光など、就労環境の改善につながる設備・資材が対象です。 |
ハウス内の暑さを抑えて作業環境を改善する設備・資材などに利用できます。一般的なハウス本体の新設費を幅広く補助する制度ではありません。2026年9月時点では第4回要望調査が実施されており、書類提出期限は2026年10月13日17時とされています。施工予定時点の受付状況は公式情報をご覧ください。 | 第一相談・提出先:施工地を管轄する振興局 制度所管:大分県 新規就業・経営体支援課 経営体育成班 TEL:097-506-3598 |
産地・担い手が利用できる全国の補助制度
大分県内のハウスや関連施設には、条件を満たせば全国の補助制度を利用できる場合もあります。制度ごとに対象者、整備内容、事業規模、地域計画への位置付け、産地単位での取組などの要件があり、個人・法人といった経営形態や経営規模だけで利用可否が決まるものではありません。| 制度名 | 主な対象となる内容 | 大分県での活用ポイント・利用イメージ | 受付・問い合わせ先 |
|---|---|---|---|
| 【国】 農地利用効率化等支援事業 |
【財源:国】【対象者:地域の中核を担う農業者等】【用途:農業用機械・施設等】 経営改善に必要な農業用機械・施設の導入などを支援する制度です。 |
地域計画などとの関係を含め、対象となる担い手の施設整備に利用されます。2026年9月時点では令和8年度の要望調査は終了しています。今後の実施状況は、施工を予定する時点の公式情報をご覧ください。 | 第一相談先:施工地の市町村 |
| 【国】 産地生産基盤パワーアップ事業 |
【財源:国】【対象者:産地計画に位置付けられた農業者・農業者団体等】【用途:施設整備・生産基盤強化等】 産地の収益力強化や生産基盤の強化・継承に必要な施設・機械などの整備を支援します。 |
産地計画に基づく施設整備や、生産基盤の強化・継承に活用される制度です。対象となる取組や大分県内での要望調査・受付状況は、施工予定時点の情報を都道府県等へ問い合わせてください。 | 収益性向上対策・生産基盤強化対策は都道府県を通じて要望調査 制度所管:農林水産省 農産局 総務課 生産推進室 TEL:03-3502-5945 |
| 【国】 強い農業づくり総合支援交付金 |
【財源:国】【対象者:都道府県・市町村・農業者団体等】【用途:産地基幹施設等の整備】 産地の収益力強化や持続的な発展に必要な産地基幹施設の整備などを支援する制度です。 |
令和8年度の産地基幹施設等支援タイプでは、受益農業従事者5名以上、総事業費原則5,000万円以上などの要件が示されています。産地単位で一定規模の施設整備を進める際に活用される制度です。年度によって要件が変わる可能性があるため、施工予定年度の公募内容をご覧ください。 | 都道府県への要望調査を通じて実施 制度所管:農林水産省 農産局 総務課 生産推進室 TEL:03-3502-5945 |
市町村独自のハウス補助金・助成制度
施工地によっては、県・国の制度とは別に市町村独自の支援があります。パイプハウスの新設、資材購入、既存施設の再被覆など、工事内容を具体的に定めた制度もあります。| 制度名 | 主な対象となる内容 | 活用ポイント・利用イメージ | 受付・問い合わせ先 |
|---|---|---|---|
| 【佐伯市】 佐伯市活き活き農業支援事業補助金 |
【財源:佐伯市】【対象者:市内で農作物を販売している、または新たに販売する農家】【用途:ビニールハウス新設】 30~200㎡のビニールハウスを新設するためのパイプ・ビニール購入費が対象です。 |
農作物販売用栽培施設整備事業では、ハウス面積1㎡当たり500円を乗じた額以内とする基準があります。交付要綱は2026年9月時点で現行の例規として掲載されています。実際の受付時期や予算状況は、申請する時点で佐伯市へ問い合わせてください。 | 佐伯市 農政課 園芸振興係 TEL:0972-22-3239 |
| 【日田市】 産直野菜増産ミニハウス等導入事業 |
【財源:日田市】【対象者:市内在住で直売所等への出荷を目的に多品目野菜栽培に取り組む者】【用途:新設・再被覆等】 小規模農家対策として、パイプハウスの新設、遊休ハウスの張り替え・移設張り替えなどを支援する制度です。 |
2027年度実施予定分として、2026年6月1日~7月31日に要望募集が行われ、パイプハウス新設や遊休ハウスの再被覆等が対象として示されました。次回以降の募集時期や条件は、施工予定時点の市の案内をご覧ください。 | 日田市 農業振興課 生産流通推進係 TEL:0973-22-8211 |
| 【玖珠町】 パイプハウスの資材購入費及び園芸振興品目の補助 |
【財源:玖珠町】【対象者:町内の対象農業者】【用途:パイプハウス資材等】 新品・中古のパイプハウス資材などを対象とする支援です。 |
2026年度は新品パイプハウス資材が補助率2/3以内・上限60万円、中古品が1/2以内・上限20万円とされました。2026年度の募集期間は2026年5月1日~5月29日でした。次回以降の募集状況や条件は、施工予定時点の町の案内をご覧ください。 | 玖珠町 農林課 農政班 TEL:0973-72-7164 |
ここで紹介した3件は市町村独自制度の一例です。ほかの地域でも、ハウス新設、資材購入、被覆材更新などに独自の支援が設けられている場合があります。施工地の市町村が案内する農業支援制度もあわせて探してみてください。
補助金を補完する融資・共済
補助で賄わない工事費には融資、完成後のハウスを災害から守る備えには共済があります。補助金とは役割が異なりますが、施設整備の資金計画や完成後のリスク対策に組み込めます。| 制度名 | 主な対象となる内容 | 活用ポイント・利用イメージ | 受付・問い合わせ先 |
|---|---|---|---|
| 【融資】 農業近代化資金 |
【制度区分:融資】【対象者:認定農業者等の要件を満たす農業者・団体】【用途:農業施設・機械等】 農業経営に必要な施設や機械などの整備に利用を検討できる融資制度です。 |
補助で賄わない施設整備費なども含めて資金計画を立てる際に利用できます。融資対象となる施設や条件は、取扱JA・金融機関へ問い合わせてください。 | 第一相談先:取扱JA・金融機関 県窓口:大分県 農林水産部 団体指導・金融課 管理・金融班 TEL:097-506-3613 |
| 【共済】 NOSAIおおいた 園芸施設共済 |
【制度区分:共済】【対象者:対象となる園芸施設を所有・管理する農業者等】【用途:災害への備え】 ガラス室、プラスチックハウス、被覆材などを対象とする共済です。 |
風水害、ひょう害、雪害などによる施設被害に備えられます。選択により附帯施設、施設内農作物、撤去費用、復旧費用なども対象にできます。 | NOSAIおおいた TEL:097-544-8110 |
新設・省エネ改修・補強で変わる支援制度の使い分け
新設・建て替え
ビニールハウス、パイプハウスを新設・建て替えする場合は、栽培する品目、施設の規模、整備目的、事業主体によって利用できる制度が変わります。園芸品目の生産拡大、担い手の経営改善、産地全体の施設整備など、事業の目的から候補を絞ります。- 「おおいた園芸産地づくり支援事業」:園芸用ハウス・付帯施設などの整備
- 「農地利用効率化等支援事業」:対象となる担い手による農業用施設・機械の導入
- 「産地生産基盤パワーアップ事業」:産地計画に基づく施設整備
- 「強い農業づくり総合支援交付金」:産地で取り組む一定規模の施設整備
断熱改修・省エネ対応
既存ハウスの暑さや燃料費を抑えたい場合は、遮熱・遮光、内張り、暖房設備など、改善したい設備から利用できる支援を絞ります。- 「令和8年度大分県農林水産業就労環境改善補助金」:遮熱・遮光など就労環境改善につながる設備・資材
- 「おおいた園芸産地づくり支援事業」:ハウス本体や付帯施設まで改修する場合
- 「農林水産業燃油・物価高騰対策緊急支援事業」:2026年度にはヒートポンプやハウス内張りの多層化などへの支援を実施
耐風補強・災害対策
台風対策で既存ハウスを補強する場合、単独の施設で行う補修・補強と、複数の農業者等が産地単位で進める災害対策では利用できる支援が異なります。- 「おおいた園芸産地づくり支援事業」:栽培施設の補修を伴う整備
- 「園芸産地における事業継続強化対策」:複数の農業者等による産地単位の災害対策
フィルム貼り替え
骨組みはそのまま使い、フィルムだけを交換する場合は、新設とは対象経費の扱いが異なります。市町村制度には、既存ハウスの再被覆を対象とするものもあります。- 「おおいた園芸産地づくり支援事業」:栽培施設の補修として対象になる場合
- 「産直野菜増産ミニハウス等導入事業」:2027年度実施予定分では遊休ハウスの張り替え・移設張り替えを対象として募集
台風・大雨に備えるハウス補強と被災後の支援
台風や豪雨に備えてハウスを補強する場合と、すでに被災した施設を復旧する場合では、利用する支援の仕組みが異なります。大分県では2024年の台風10号の際に、被災した農林漁業者向けの支援と相談窓口が設けられました。
被災前に産地として災害への備えを進める制度には、「園芸産地における事業継続強化対策」があります。複数の農業者等による事業継続計画などを前提とするため、単独の施設で行う通常のパイプ交換や補修・補強とは対象要件が異なります。
実際に台風や豪雨でハウスが倒壊・破損した場合は、通常時の補助制度とは別に、その災害を対象とした支援が設けられることがあります。2024年の台風10号に伴う大分県の支援では、東部・中部・南部・豊肥・西部・北部の各振興局に相談窓口が設けられました。
被災後の支援内容は災害ごとに異なります。復旧工事を計画するときは、その時点で県や施工地の市町村から発表されている災害支援を調べ、必要に応じて管轄する振興局へ相談します。2024年の支援内容が、別の災害にそのまま適用されるわけではありません。
被災前から備える方法には「NOSAIおおいた 園芸施設共済」があります。風水害、ひょう害、雪害などによる施設被害に備えられるほか、大分県の農業保険の案内では、補強した特定園芸施設の共済掛金を15%割り引く仕組みも紹介されています。新設や建て替えの段階から補強と共済を組み合わせて考えることで、被災後の復旧まで見据えた施設計画につながります。
ハウス工事と補助金・融資でよくある疑問
農機具格納庫として使うハウスでも補助対象になる?
今回紹介した園芸関係の補助制度は、栽培施設や園芸産地の整備など、それぞれ対象となる用途が決められています。そのため、農機具を保管するための施設を整備する場合は、栽培用ハウスと同じ制度の対象になるとは限りません。農業施設として資金を調達する場合は、要件を満たせば「農業近代化資金」を利用できる場合があります。格納庫を整備する予定なら、融資対象となる施設に該当するか取扱JA・金融機関へ相談してください。
既存ハウスの補強工事だけでも補助対象になる?
古いパイプの交換や風対策の補強材追加などが、それだけで補助対象になるとは限りません。園芸施設の補修を伴う場合は「おおいた園芸産地づくり支援事業」の事業メニューに該当する場合があります。複数の農業者等が産地単位で災害対策を進める場合には「園芸産地における事業継続強化対策」があります。工事内容によって対象要件が異なるため、補強だけを予定している場合は申請前に制度窓口へ相談してください。
フィルム貼り替えだけでも補助対象になる?
地域や制度によっては対象になります。日田市の「産直野菜増産ミニハウス等導入事業」では、2027年度実施予定分として遊休ハウスの張り替え・移設張り替えが対象に含まれ、2026年6月1日~7月31日に要望募集が行われました。日田市以外でも、市町村独自制度で被覆材更新を支援する場合があります。フィルムだけを交換する予定でも、施工地の市町村が実施する農業支援を調べておくと、対象になる制度を見つけられる場合があります。
台風でハウスが壊れたら、いつもの補助金を探せばいい?
大きな災害の後は、その災害を対象とした支援が別に設けられる場合があります。大分県でも2024年の台風10号では、被災農林漁業者向けの支援と各振興局の相談窓口が設けられました。被災した場合は、通常時のハウス補助金だけでなく、その時点で県や施工地の市町村が発表している災害支援も調べます。過去の支援内容が別の災害にそのまま適用されるとは限らないため、復旧工事を進める前に最新の支援内容を把握しておくことが大切です。
補助金と融資は一緒に検討できる?
補助で賄わない部分の資金には、「農業近代化資金」などを利用できる場合があります。実際に組み合わせられるかは、補助制度と融資のそれぞれの条件によって異なります。補助対象になる工事、自己負担になる工事、借入れで賄う部分を分けて資金計画を整理し、制度窓口と取扱金融機関の双方へ相談してください。
工事内容と制度要件を整理して進めるハウス整備
大分県でビニールハウス、パイプハウスを整備するときは、新設、建て替え、補修、高温対策、フィルム更新など、予定している工事を具体的にすると利用できる制度を絞りやすくなります。農業者、農業法人、農業者団体などで対象となる制度が異なるほか、事業規模や地域計画、産地単位での取組が要件になる制度もあります。
県の制度、全国制度、市町村独自の支援を工事内容や事業計画に合わせて整理し、災害への備えでは補強や園芸施設共済も組み合わせて検討します。施工ナビでは、ビニールハウス・パイプハウスの新設、建て替え、改修に対応する施工業者を探せます。 お問い合わせはこちら
