農業においてパイプハウス施工をするメリットと注意する点とは
農業を営む場合、雨や風、その他の外部環境から農作物を守るために、パイプハウスを施工することがあります。この記事では農業をおこなうにあたってパイプハウスを施工するメリット、パイプハウスの選び方、注意点、概要などを紹介していきます。
農業用のパイプハウスとは
農業用のパイプハウスと言ってもすぐにどのようなものか思いつかない人もいるでしょう。
そもそもビニールハウスとパイプハウスの違いについては以下のような違いがあります。
パイプハウス | ビニールハウス | |
---|---|---|
構造材 | パイプのみ | 竹、木、パイプ、鉄骨など |
被覆材 | 軟質フィルム、硬質フィルム、ネットなど | 軟質フィルムのみ |
農業用のパイプハウスには様々な種類や特徴などがあります。形や特徴またはサイズによって費用が大幅に変わるためどのようなパイプハウスが良いのか理解しておくことが必要です。
農業用のパイプハウスの目的
農業用のパイプハウスを設立する目的は、夏の雨よけや冬の温度管理など温度調節をすることです。さらに、害虫から作物を守ることにもつながり、さまざまなメリットがあります。
ビニールハウスとガラスハウス
農業においてのパイプハウスには、ビニールを張っているビニールハウスとガラスを貼っているガラスハウスがあります。ガラスハウスは実際にガラスを張っているのですが、近年ではあまり見られるタイプではなく農業においてのパイプハウスはビニールハウスがメインです。
農業用のパイプハウスを導入するメリット
農業用のパイプハウスを導入することによるメリットは下記のポイントに挙げていますので、詳しく紹介していきます。
- 天候に左右されない
- 省力化につながる
天候に左右されない
ハウス栽培では天候に左右されないため、安定した作物の収穫が可能となります。雨風の影響も受けにくいため、品質の高い農作物を作ることが可能です。
省力化につながる
ハウス栽培によるメリットとして天候に左右されない他にもう一つ挙げられるのが省力化です。ハウス栽培の場合、土壌の管理に手間をかける必要がなく、害虫の発生を抑えたり雑草を除去したりする手間がほとんどかかりません。その分、他の作業にあてる時間を増やすことができるため、より質の良い作物を生産することが可能になります。さらに、ハウス内の気温を一定に保つことで、季節に関係なく一定の品種を育てることも可能になります。これはハウス栽培の大きな魅力だといえるでしょう。
パイプハウスの選び方
パイプハウスを選ぶ際のポイントについて以下にまとめました。詳しく紹介していきます。
- 骨材で選ぶ
- 被覆資材
骨材で選ぶ
農業用のハウスにはパイプハウスの他に鉄骨ハウスがあります。農業用のパイプハウスを導入する場合、鉄骨ハウスとの比較も必要でしょう。一般的に農業ハウスといえばプラスチックハウスと呼ばれるパイプハウスをイメージする方も多いでしょう。プラスチックハウスは、パイプだけでなく鉄骨で作られているタイプがあります。鉄製やコンクリートの柱が活用されており、大規模な農業用ハウスを建設する場合によく利用されます。また鉄骨ハウスは豪雪や台風などに強くこれらの可能性がある場所にて使われます。さらに排気ファンやソーラーパネルを取り付けるなど様々な活用方法があります。
被覆資材で選ぶ
ビニールハウスの被覆資材としてよく利用されているものを大きく3つに分類しましたので紹介していきます。
- 農業用塩化ビニルフィルム
- 硬質板
- 硬質フィルム
農業用塩化ビニルフィルムは農ビともよばれ透明度が高くこの3つの中でもっとも安価であることが特徴です。次に硬質板はプラスチック系の素材でできており、硬質フィルムは耐候性が高い点が魅力です。
パイプハウスは自作できる
パイプハウスの施工はサイズや種類にもより、大型のパイプハウスはなかなか難しいですが、部材を買って来れば自分で作れるものがあります。ただトラブルなどに対応ができる知識、または施工に関して気軽に相談できる業者が既にいるとなお良いです。
キットを購入
簡単に自作できるような基本キットを売っている場合があります。必要な部材がセットになっているため、初めてパイプハウスを使用、導入する場合でも難しくありません。さらに防虫ネットや交換ビニールなど、パイプハウスにて農業を進めていく上で必要な物が揃っている場合もあります。
パイプハウスのメンテナンス
パイプハウス、特にビニールハウスは、災害や気象等の条件によって破損をしやすい特徴があります。そのため、定期的なメンテナンスが必要です。交換するフィルムは最初に購入したメーカーの品を扱っている店舗で購入することがおすすめです。他のメーカーのものであれば、サイズが少し違ったり形が違ったりするので綺麗に取り付けられない可能性があります。
フィルムの種類
農業用ビニールハウスには、POフィルムと塩ビ製のタイプがあります。取りかえる際には間違えないようにしましょう。POフィルムはハウス用高耐久フィルムであり、ポリエチレンが主体です。
まとめ
農業用で利用されているパイプハウスは自分で組み立てられるタイプがあります。最初は工事が必要なものであっても、パイプハウスはシンプルな造りであるため、自分でメンテナンスをできる場合もありますが、DIYが不安な方はプロの業者に依頼するようにしておきましょう。